KANEKOのジェフ雑談

ジェフを定点観測。戦術的だったり、スポーツ科学的だったり、叙情的だったり。

【ジェフ批評】2022第20節vsベガルタ仙台


連戦の最終戦は、ホームに首位・仙台を迎えての一戦となりました。

多数の仙台サポで埋め尽くされたアウェイ席は壮観でしたね。ある仙台サポの方がジェフの応援を褒めているようなツイートを目にしましたが、正直前半の途中くらいまでは仙台の応援の手拍子が圧巻でした。仙台サポに触発されて力が入ったジェフサポも少なくなかったのではないでしょうか。後半はジェフの応援の一体感を感じました。こうした雰囲気を毎試合作っていきたいですね。今週末には、鹿島と東京Vのホームで声出し応援の運営検証試合が行われますが、そうなるとよりサポーターの力が大きく関わってきそうです。

 

苦しいメンバー構成と4-4-2

今節のメンバーはある程度試合前の予想通りといったところでした。天皇杯には出場しなかった福満が復帰して、ワントップにはチアゴ。サブにはFWが4枚という構成。CBの控えがいません。

仙台は降格組だけあって、メンバーは豪華。若狭がサイドバックで活躍しているのはジェフサポからすると意外です。

 

ジェフは何か呪いにでもかかっているのでしょうか。前半早々にまたも負傷者を出してしまいます。鈴木大が筋肉系のトラブルの模様。控えにはCBがいないため、ブワニカを投入して4-4-2に布陣変更。左SBに入った福満は、あらゆるポジションをしっかりとこなしてくれる頼もしい選手です。

 

結果的にはそのブワニカと見木がゴールを挙げ、見事に仙台の攻撃を完封。完封はDF陣とGK新井章の力が大きかったのですが、急なフォーメーション変更にも見事に対応しました。

 

4-4-2でのゲームは久しぶりだったのですが、仙台も同じ布陣ということもあり、対応しやすかったのではないでしょうか。前半は仙台の遠藤が下がり目の位置でボールを触っていましたが、遠藤が交代してはっきりと2トップになったことで、逆にやるべきことが明確になったようです。しっかりとサイドハーフが絞って中を切り、外を回っているうちに試合が終わったという印象です。ただ、このサッカーを継続的にやるとなるとサイドハーフの負担がかなり大きくなりそうです。この試合では、見木と風間が最後までプレスバック含め奮闘してくれましたが、このポジションに疲労が出るとあっさり突破される可能性もあります。鈴木大や佐々木が早めに復帰するに越したことはないのですが、仮に長引いた場合、4バックの戦い方をもう少し整備する必要が出てきそうです。

 

 

ヤングプレイヤーの躍動

終盤にはU-18所属の矢口が出場。守備でいくつか素晴らしい対応を見せてくれました。こうしたチーム状況でなければ出番はないのかもしれませんが、それでも戦力として数えられることを示してくれた試合だったと思います。ボールを持った相手に対する守備対応とポジショニングはジェフの右サイドバックの中では一番かもしれません。攻撃面はまだほぼ機会はないのですが、どんなクオリティを持った選手なのでしょうか。

同じポジションの西久保もまだ高卒1年目。決勝ゴールのブワニカは高卒2年目で、櫻川ですらまだ3年目の選手です。西久保と同じ高卒ルーキーの佐久間もコンスタントにメンバー入りしていますし、若手の躍動から目が離せません。

 

アゴ起用法の最適解

加入後、なかなかフィットできなかったチアゴですが、長崎戦で初ゴールを挙げると、ここ2試合では得点こそないものの、全得点に絡む活躍を見せています。ワントップタイプでないことは当初からいろいろな方が指摘していましたが、ブワニカとのコンビが現状の最適解になるとは誰が予想できたでしょうか。

シュートの技術も高いのですが、サイドや低い位置で起点となる能力も高い選手です。

いわゆる偽9番と言われる形は得点力がある選手だからこそ生きる形なのですが、チアゴにもそうした特長が感じられます。ただ、速い展開のフィニッシュシーンになるとフィニッシャーの位置に入り込める選手が必要になり、その動きがなければ中央が空いて攻撃が詰まってしまうのですが、水戸戦のブワニカのゴール、仙台戦の見木のゴールはスペースを見事に使ったゴールでした。

周囲の理解も高まっているように感じますし、誰が出てもこのクオリティを発揮できるようになると、チームとしての力も上がっていきそうです。

 

 

 

 

次節はアウェイ甲府戦。いよいよ折り返し地点になりますが、今季はまだまだここからです。