KANEKOのジェフ雑談

ジェフを定点観測。戦術的だったり、スポーツ科学的だったり、叙情的だったり。

【ジェフ批評】2022第6~8節vs栃木SC・アルビレックス新潟・FC町田ゼルビア

三連戦が始まると同時に爆裂な連勤が始まり、体の不調もあってなかなか書けなかったので連戦分をまとめて書かせていただきます。さらに、ジェフ雑談からジェフ批評にタイトルのマイナーチェンジも行わせていただきました。

 

さて、今季最初の連戦ですが、苦手な北関東アウェイ・相性の悪いホーム新潟・試合前の時点で二位の町田と、苦しい連戦になることが予想されました。

 

三試合をそれぞれ詳しく見ていくというよりは、三試合を通しての変化について見ていこうと思います。

まずは栃木戦。前節までの流れ通り、ボランチにチャンが入り、守備的な形でゲームに入ります。シャドーにはブワニカではなく風間が。この時点での風間の評価としては、攻撃では渋滞を生み出してしまうが、守備のタスクはシャドー候補の中で一番的確にこなせる選手という感じでした。やはりこの試合も攻撃の形は見えず、終盤になってようやく、左サイドに入った秋山や左に流れてくる見木の連携からゴールが生まれましたが、アディショナルタイムに劇的な失点を喫して敗戦。試合を通して厳しい展開でした。

 

そして新潟戦。この試合からは熊谷が先発に復帰し、チャンがCBに。昨年後半戦のベースにかなり近い形になりました。西久保がメンバー外となり、右WBに福満、左に秋山を起用。

配置に決定的な違いがあるわけではありませんでしたが、やはり中盤に本職の熊谷と田口を並べることで、ボール保持と展開の質は圧倒的に向上。前節までに比べると、プレッシングの開始位置もかなり高くなりました。攻撃の形も、右サイドに人数をかけて熊谷、福満、風間、新井一で崩そうという姿勢と、人数をかけたところから見木あるいは田口を経由して左サイドでスピードを上げて勝負という形は、狙いが明確に見えてよかったと思います。特に、前半に秋山が仕掛けから一枚外してクロスを上げたシーンは狙い通りの形だったのではないでしょうか。ただ、同時に大きな課題が見えた試合でもあったことは否めません。そもそも右サイドに人数をかけた際にボールをロストしてしまうと、後ろにはチャン、鈴木の二枚のみでカウンターへの対応が迫られてしまいます。特に新潟の本間のような運べる選手がいると、一気に大きなピンチを招いてしまいます。今回、新潟のカウンターが精度高く決まらなかったのはラッキーだと考えるべきで、構造的には改善の余地があります。確かに、前節まで見えなかった攻撃の形が見えてきたことは大きいのですが、得点への期待値と失点への期待値で考えた時に収支はマイナスなのではないでしょうか。J2屈指の対人能力を持つチャン、鈴木の個人能力に賭けるというのも一つの手ではあるのかも知れませんが、それでも失点の増加は避けては通れないでしょう。

 

さらに中3日で迎えた町田戦。この試合ではスタメンは前節からそのまま。躍動感あるプレッシングと、右サイドの崩しが見られました。エンターテインメントとしては従来のサッカーより格段に面白く、ワクワクするような試合展開でしたが、プレッシングにつり出されたボランチの背後を使われるシーンや、右サイドで人数をかけすぎて手詰まりになったところからカウンターを受けるシーンでは、かなり危険な形を作られてしまいました。5-4のブロックを敷いて守りを固める戦い方から変化を遂げつつある印象ですが、まだまだリスクマネジメントの点で不安が残ります。

 

三試合とも、劇的な形での試合の決着となりましたが、劇的さに目を取られて課題が見えなくなってしまうのは怖い。何より我々ジェフサポがその怖さを知っているはずです。(フクアリの奇跡翌年の降格や、エスナイデル体制の終焉、etc...)良い時ほど課題に目を向け、さらによくなっていくことを期待したいと思います。次節は首位、横浜FC戦。ホームフクアリで必ずや勝利をしましょう。

 

 

 

【おわりに】

あまり書くべきことではないのかもしれませんが、気になったので。新潟戦、町田戦と審判団の不安定さが露呈されているように感じます。特に町田戦のチャンに関しては、VARがいれば間違いなくDOGSOで一発退場となるシーンでした。(選手生命を脅かすような危険なチャージだとは思いませんが。)もちろん長い目で見れば、ジェフが損をするシーンもあるでしょうし、収支はゼロに収束すると思っていますが、選手を守るためにも、ファンの満足度を上げるためにもレフェリングの質は向上されなければならないと強く感じます。誹謗中傷はあってはなりませんが、感情的でない建設的な批判と議論はなされるべきでしょう。スムーズでストレスのない試合が運営されることを期待します。